お子さんがいる方は、かなり気になる内容ではないでしょうか。
頭の良し悪いは〝遺伝〟と言われることが多いですよね。
しかし、1990年から始まったヒトゲノム計画(ヒトのすべての遺伝子の解析)では、遺伝子の役割は小さいことが判明しているそうです。
脳教育学者の生田哲氏は、病気の発症に関して、遺伝の影響は10%程度であり、残りの90%は環境因子、とりわけ食べ物であると著書で述べています。(生田哲『子どもの脳は食べ物で変わる』)
実際に、食べ物の効果はアメリカやイギリスの研究で確認されています。
ビタミンのサプリメントや、必須脂肪酸であるオメガ3とオメガ6を摂取することで、知能の上昇、発達障害が改善しているのです。
日本でも、長野県において給食を変えたら、荒れていた学校で非行がなくなったという例があります。
また、栄養療法で発達障害が改善・治っていることを、精神科医の藤川徳美先生や、日本の栄養療法の第一人者である溝口徹先生が証明してくれています。
現代は品種改良等により作物の栄養素がかなり少なくなっています。
また、脳にとって重要である必須脂肪酸を多く含む魚の摂取量も少なくなっています。
このため、昔よりも脳に必要な栄養が欠乏しやすいのではないでしょうか。
さらに、現在の日本の食事情は〝糖質過多〟であるため、ビタミン・ミネラルがからだの代謝の過程で大量に消費されてしまうことも、栄養の欠乏に関係していると思います。
もちろん、糖質は必要ではありますが、過剰になってしまうと、こころの安定も崩してしまいます。
イライラしたり、集中力がなくなったりするため、学習意欲もなくなってしまうのです。
子どもの知能を上げるために必要なことは
①糖質過剰を防ぐ
②お菓子やファーストフード等の酸化した悪い油を避ける(脳細胞を酸化させてしまう)
③栄養素の吸収を阻害する、添加物や農薬を避ける
④良質な脂であるオメガ3とオメガ6を摂る(脳は水分を除いた50~60%が脂質でできており、脂は脳を柔らかくする)
⑤精神を安定させる・気力や活力の源となるタンパク質をしっかりと摂る
⑥発達の悩みを抱えているお子さんは、プロテインを併用
⑦ビタミン・ミネラルをサプリメントで補う
以上が重要になってきます。
⑤と⑥に関して補足しておくと、現在、子どもの発達に問題を抱えていなく、伝統的な和食ベースにお魚やお肉を食べられるお子さんであれば、特に必要ないとも思っています。
(最近の研究で、『日本人の90%に海藻を分解する酵素を持った腸内細菌の存在が認められており、海藻類などで筋肉量を増やせる』という報告もあります)